＜これまでのあらすじ＞
NHK西口玄関に到着すると会議室のような場所に招き入れられました。集まった30組の親子に、このあとスタッフからの注意事項が読み上げられます。 |
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１２．注意事項が配布される
書かれている内容は撮影禁止、携帯電話禁止、飲食禁止などである。
地震の時の対応、なんてものもあった。ケーブルなどの機材があって危ないので、慌てて駆け寄ったりしないで下さい、だそうだ。
そして思わず注目してしまったのは次の項目。
「ツイッターやブログ等で、収録にご参加した事をお書きになりたい方もいらっしゃるかと思いますが、曲目など具体的な内容を放送前にお書きになるのはお控えください。」
そんなことに注意を払わなければならない時代になったかと、ちょっと面白く読ませてもらった。
たしかに、言っておかないとあっさりネタバレしちゃう人がいるかもしれない。一般人のブログなんてさほど影響力はないだろうが、公式な情報でないものが事前に出まわるのは、些細なものでもよろしくないのであろう。
さらに、文章はこう続く。
「また、収録の細かい舞台裏などは今後出場される子供たちの新鮮な印象を妨げる恐れがありますので、ご参加になった感想やお子様の反応程度におとどめくださいますよう、お願い申し上げます。」
この収録体験記についても、あくまでも招いて下さったNHKとスタッフのみなさんに敬意を払い、その意向に従いたいと思う。
具体的に書けば資料として有用なものになるのかもしれないが、日付など何となくぼやかしているのはそのためである。
ただ今回の参加にあたって、事前にネットに出回る「おかあさんといっしょ」の収録体験記をたくさん読ませてもらった。おそらく「おとうさんといっしょ」も似たようなものだと思ったし、当日の流れを知っておきたいと思ったからだ。
おかげで、このあたりで子どもと離れるとか、トイレはここで行っておこうとか、いろいろと心の準備ができた。せっかく行って、まごまごしているうちに終わってしまうよりも、流れが何となくでもわかっていると、やはり助かると思うのだ。
その辺りも収録の舞台裏と言われてしまうと、困るのだけれど。
でも思うにしょせん、保護者から見える範囲で、特に秘密にしなきゃいけないようなことって、何もない。
そこでは一般的なテレビ番組の収録が着々と進行されているだけであり、ハプニングも驚きも全くなく、淡々と想像どおりのことが行われているだけである。
例えばシュッシュの中の人が着ぐるみのアタマ脱いでタバコふかしてました。とかそんなことが書かれたらそりゃ子どもの印象ぶち壊しになるのだろうが、そういう愉快なことは期待してても起こらない。
こちらは「おとうさんといっしょ」の夢の世界へひとときお邪魔させてもらい、お客さんとして楽しませてもらっただけの存在だ。
ディズニーランドのアトラクションに参加したような感じだと思えば、わかりやすいかもしれない。
だからアトラクションの感想や、その内容については書く。だけどミッキーマウスのバックヤードとか、地下にはりめぐらされている従業員通路なんかについては触れない。
また後から思い返してところどころの記憶を文章としてつなげているので、起きたことの順番が入れ替わっていたり、アバウトになっていたりもする。そのあたりは自分の記憶力に因るものでいかんともしがたく、間違ったことが混ざっていたりするかもしれない。
いっそ「この収録体験記はフィクションです。」とでもしておこうか。そんな感じで、ひとつよろしく。
さて、注意事項の説明が終わると、エプロンスタッフさんが名簿を片手に順番に回ってくる。本日の参加者の出欠をとるという。
案内ハガキの通し番号を確認して、子どもに名前を聞いて、名簿と合っていたらマル。というやり方である。
「大きな声で自分のお名前、教えてくださいねー♪」と、スタッフさん。
集まっているのはさすが４歳児、どの子もちゃんとお名前を言えているようだ。けん坊もそんなに大きな声ではないものの、ハッキリとフルネームを答えていた。
身分証明書が要るかと思って、念のために保険証を持参していたのだが、特に確認されることはなかった。 |
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